WordPressは世界中で最も使われているCMS(コンテンツ管理システム)のひとつですが、すべてに万能というわけではありません。以下に、WordPressの「できること」と「できないこと」を明確に解説します。
✅ WordPressでできること
1. ブログ・記事投稿サイトの構築
- 初心者でも簡単に投稿・編集・管理が可能
- カテゴリ、タグ、メディア(画像・動画)も簡単に扱える
2. 企業・ポートフォリオ・コーポレートサイト
- 固定ページやカスタム投稿タイプを利用して、柔軟なページ構成が可能
- お問い合わせフォームやアクセスマップもプラグインで簡単に実装
3. ネットショップ(ECサイト)
- WooCommerceプラグインを使えば、商品販売・決済・在庫管理も対応可能
4. 会員制サイトや予約システム
- 会員登録・ログイン制限・予約管理も、専用プラグインで実装できる
5. 多言語サイトの運用
- Polylang や WPML などのプラグインで多言語展開に対応可能
6. SEO対策の導入
- SEO系プラグイン(例:Yoast SEO)を使えば、検索エンジン対策も強化できる
7. スマホ対応(レスポンシブ)サイトの作成
- 多くのテーマがモバイル対応。Bootstrapなどとの連携も可能
❌ WordPressで「できないこと」または「苦手なこと」
1. 大規模トラフィック対応(高負荷)
- 数万〜数十万アクセス/日の規模になると、専用設計や高速化チューニングが必須
- 静的サイトジェネレータやフルスクラッチ開発の方が適する場合あり
2. 完全に独自設計の複雑なシステム開発
- WordPressは「CMS」であって「フレームワーク」ではない
- 業務系システムや専用の管理画面など、ロジックが複雑なものには不向き
3. セキュリティの担保(初期状態では)
- 初期状態のままだとセキュリティが弱い(ログイン攻撃・脆弱性)
- プラグイン管理、アップデート、WAFの導入などが必須
4. 極端なパフォーマンス最適化
- 不要な機能やスクリプトも多く、Lighthouseスコア満点などは難しい
- キャッシュ、画像圧縮、不要CSS/JS除去など手動最適化が必要
5. ヘッドレスCMSとしての本格利用(制限あり)
- REST APIやGraphQLなども使えるが、Next.jsなどとの連携には工夫が必要
結論:WordPressは「中〜小規模の柔軟なWebサイト」に最適
WordPressが向いている人・案件:
- 個人ブログ・アフィリエイト
- 中小企業のコーポレートサイト
- 小〜中規模のECサイト
- SEO重視のメディアサイト
向いていない人・案件:
- 数十万PV/日を想定した大規模メディア
- 独自仕様の業務システム開発
- 極端なUI・UXを要求されるアプリ型サイト